令和8年度「業務改善助成金」はいつから?変更点も分かりやすく解説! | みんなの補助金コンシェルジュ

令和8年度「業務改善助成金」はいつから?変更点も分かりやすく解説!

本コラムでは、業務改善助成金の概要や公募スケジュールなどをわかりやすく解説します。令和8年度、業務改善助成金に申請する方はぜひご覧ください。

執筆: 梅沢 博香公開日: 2024-04-12
令和8年度「業務改善助成金」はいつから?変更点も分かりやすく解説!
井上 卓也カミーユ行政書士事務所 代表・行政書士

補助金・助成金を専門とする行政書士として、補助金申請サポート実績300社以上を有する。 慶應義塾大学卒業後、大手製薬会社での経験を積んだ後、栃木県・兵庫県に行政書士事務所を開業。『事業再構築補助金』、『ものづくり補助金』、『IT導入補助金』をはじめ、地方自治体を含む幅広いジャンルの補助金に精通。リモートを中心に全国の事業者の補助金申請サポートを行っている。

ポイント

  • 業務改善助成金は、最低賃金の引き上げと設備投資を支援する制度

  • 令和8年度の業務改善助成金は、2026年9月1日頃から申請受付が始まる可能性がある

  • 令和8年度の業務改善助成金はコースや申請できる事業者の条件など4つの変更点がある

業務改善助成金とは?

業務改善助成金の概要.png

業務改善助成金とは、中小企業や小規模事業者が生産性向上のための設備投資などを行い、事業場内最低賃金を引き上げた場合に費用の一部を助成する制度です。

例えば、機械設備の導入や業務システムの導入、人材育成などを行い、その結果として従業員の賃金を引き上げる場合に助成を受けられます。

制度の目的は、中小企業の生産性向上と賃上げの両立です。そのため、設備投資だけではなく、賃金引き上げが必須条件となっています。

制度の概要は次の通りです。

項目

内容

対象事業者

中小企業・小規模事業者

助成上限額

最大600万円

助成率

3/4~4/5

賃金引き上げ額は50円・70円・90円のコースがあり、引き上げ額や対象人数によって助成上限が変わります。

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令和8年度の業務改善助成金はいつから?公募スケジュールを予想

令和8年度の業務改善助成金は、2026年9月1日頃から申請受付が始まる予定です。

労働基準局賃金課の資料によれば、令和8年度は、最低賃金の改定タイミングに向けた支援を強化するため、9月1日からをメインの募集期間として重点的に扱うことになります。

内容

時期

募集開始

2026年9月1日

募集締切

令和8年度の地域別最低賃金の発効日の前日または令和8年11月末日 のいずれか早い方

地域別最低賃金は例年10月頃に改定されます。そのため、申請期限は多くの地域で9月下旬〜10月頃になる可能性があります。

申請が通った後の「設備投資(納品)」や「代金の支払い」などの事業を完了させる期限は以下の通りです。

内容

時期

原則

2027年1月31日

延長時

2027年3月31日まで(やむを得ない理由により理由書を添付して申請し、認められた場合)

参考:労働基準局賃金課

申請の準備ポイント

令和8年度は予算が増額される予定ですが、対象事業場の条件も緩和されるため、申請件数の増加が予想されます。

申請を検討している場合は、夏頃までに次の内容を整理しておくとスムーズです。

  • 導入する設備(機械・システムなど)

  • 賃金引き上げ額(50円・70円・90円コース)

  • 賃上げ対象となる従業員数

特に重要なのは、設備の購入は必ず交付決定後に行う必要がある点です。

申請前に設備を注文した場合、助成対象外になるため注意してください。

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令和8年度の業務改善助成金の変更点は?

令和8年度の業務改善助成金は、以下4つの変更点があります。

  1. 賃金引上げコースの見直し

  2. 申請できる事業場の条件が緩和

  3. 募集時期が最低賃金改定に合わせて変更

  4. 予算が大きく増額

つまり、賃上げの条件は厳しくなる一方で、事業場の条件が見直されることで、これまで対象外だった事業者が申請できる可能性があります。

前年度(令和7年度)との主な違いは、次のとおりです。

項目

令和7年度

令和8年度(予定)

賃金引上げコース

30円・45円・60円・90円

50円・70円・90円

対象事業場

最低賃金との差が50円以内

最低賃金未満なら申請可能

募集時期

4月〜10月頃

9月〜11月頃を重点化

予算額

約15億円

約21億円

制度の基本的な仕組みは変わりませんが、対象範囲の拡大や予算増額など、使いやすさが強化される点が特徴です。

1.賃金引上げコースの見直し

これまでは、30円以上の賃上げから申請できましたが、令和8年度からは、最低50円以上の賃上げが必要になります。

年度

最低賃上げ額

令和7年度

30円

令和8年度

50円

賃上げの最低ラインが上がることで、より大きな賃金引き上げを支援する制度になります。

2.申請できる事業場の条件が緩和

これまでは、事業場内最低賃金と地域別最低賃金の差が50円以内である必要がありましたが、令和8年度からは、この「50円以内」という条件が廃止される予定です。

条件

内容

令和7年度

最低賃金との差50円以内

令和8年度

最低賃金未満なら申請可能

この変更により、これまで対象外だった事業者も申請できるようになります。

3.募集時期が最低賃金改定に合わせて変更

これまでは4月頃から申請受付が始まっていましたが、令和8年度は、最低賃金の改定時期(10月頃)に合わせて募集を重点化する予定です。

年度

主な募集時期

令和7年度

4月〜10月頃

令和8年度

9月〜11月頃

従来では4月から「第1期」として公募が開始されていましたが、令和8年度は「最低賃金の改定時期(10月頃)に合わせた重点的な募集」へと運用が切り替わります。

つまり「複数回に分散して公募を行う」というよりも、「9月から11月頃にかけての集中した1つの大きな募集枠」として運用される可能性が高いと考えられます。

4.予算が大きく増額

令和8年度の業務改善助成金の当初予算案は21億円で、令和7年度の当初予算15億円と比べて6億円の増額となる予定です。

年度

予算

令和7年度

約15億円

令和8年度

約21億円

ただし、この予算案は国会での審議を経て正式に決定されます。

例年、当初予算は3月末までに成立しますが、衆議院解散など国会の状況によっては、成立時期が遅れる可能性もあります。

なお、令和7年度は当初予算15億円に加えて、補正予算として352億円が追加されました。補正予算とは、年度途中で必要に応じて追加される予算のことです。

令和8年度も、最低賃金の引き上げ状況や申請件数の増加などを踏まえ、必要に応じて補正予算が追加される可能性があります。

参考:物価上昇を上回る賃上げの普及・定着に向けた三位一体の労働市場改革の推進と多様な人材の活躍促進

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監修者

監修者からのワンポイントアドバイス

令和8年度は対象事業者の枠が広がる一方、最低賃上げ額のハードルが「50円」に引き上げられます。募集時期も最低賃金改定に合わせて春から秋に変更されることとなります。そのため申請を予定されている方は注意しましょう。尚、本年度の予算は増額となっています。