103万円の壁引き上げ廃止|新たな年収の壁はいくら? | みんなの補助金コンシェルジュ

103万円の壁引き上げ廃止|新たな年収の壁はいくら?

従来の103万円の壁は撤廃され、新たに178万円に引き上げられました。 働き方や家庭への影響、メリット・デメリットをわかりやすくまとめました。 学生や家庭の税負担軽減を目指す改正内容をチェック!

執筆: 井上 雅也公開日: 2025-12-22
103万円の壁 引き上げ
井上 卓也カミーユ行政書士事務所 代表・行政書士

補助金・助成金を専門とする行政書士として、補助金申請サポート実績300社以上を有する。 慶應義塾大学卒業後、大手製薬会社での経験を積んだ後、栃木県・兵庫県に行政書士事務所を開業。『事業再構築補助金』、『ものづくり補助金』、『IT導入補助金』をはじめ、地方自治体を含む幅広いジャンルの補助金に精通。リモートを中心に全国の事業者の補助金申請サポートを行っている。

2026年度の103万円の壁引き上げはどうなっている?

103万円の壁は税制改定により、178万円の壁に引き上げられています。

この、「178」という数字は、最低賃金額の推移を基準に決定されており、1990年代後半から2026年にかけて、最低賃金が1.73倍も増加している背景があるのです。

そして、本来の103万円に増加分の1.73を掛け合わせると、約178となるので、「178万円」という数字が決定されました。

しかし、106万円の壁や130万円の壁(社会保険等)は存続しているので、注意しましょう。

【おさらい】103万円の壁とは?

まず従来の年収の壁「103万円の壁」について解説します!

103万円の壁の意味

年収が一定額を超えると手取りが減る場合がある、そうした境目を「年収の壁」と呼びます。
代表的なものとして以下が挙げられます

  • 103万円の壁(従来の所得税のボーダーライン)

  • 130万円の壁(社会保険・扶養などのボーダーライン)

  • 178万の壁(現行の所得税のボーダーライン)

その中で、103万円の壁は年収が103万円を超えると所得税がかかり始める、という税金上のボーダーラインを指します。

なぜ103万円なのか?

103万円という数字は以下の控除額の合計から算出されています。

  • 基礎控除:48万円(全員が適用)

  • 給与所得控除:55万円(給与所得者に適用)

これにより、103万円までは所得税が課されない仕組みになっていました。

新たに制定された178万円の壁は、

  • 基礎控除:62万円+上乗せ特例42万円(665万円以下の年収が対象)

  • 給与所得控除:74万円

というような内訳となっています。

103万円を超えるとどうなる?

年収が103万円を超えると、その超過部分に対して所得税がかかります。
その結果、手取りが減る可能性があります。

※現在は年収が178万円を超えた分から、所得税がかかり始めるという仕組みとなっています。

従来の103万円の壁に比べると実質的な手取り額は増えています。

103万円の壁が引き起こす影響

個人への影響

  • 所得税の負担が増え、手取りが減少。生活費への圧迫につながる可能性があります。

家族への影響

  • 扶養に入っている場合、扶養から外れる可能性があり、扶養者の税負担が増加することもあります。

103万円の壁引き上げによるメリットとデメリット

103万円の壁が引き上げられることで、働く人、特に学生やパート・アルバイトで働く人にとって、生活や働き方が大きく変わる可能性があります。

メリット

1.学生の働きやすさが向上

  • アルバイトなどで自由に働ける時間や収入が増加。

  • 扶養控除の条件を気にせず、キャリアや経験を積むための活動がしやすくなる。

2.親の負担軽減

  • 扶養控除の範囲が広がることで、学生がアルバイト収入を増やしても親の税負担が抑えられる。

3.世帯全体の収入増加

  • 学生が年収の制約を意識せずに働けるため、家計全体の収入が増える可能性が高い。

4.労働力不足の緩和

  • アルバイトやパートとして働く学生が増加し、サービス業や飲食業などの人手不足解消につながる。

デメリット

1.財源確保の課題

  • 控除対象の拡大により、国や自治体の税収が減少する可能性がある。

  • 減収分をどのように補うかが課題となる。

2.親への控除の恩恵が相対的に薄れる

  • 扶養控除の条件が広がることで、一定以上の年収を得る家庭と控除額の恩恵のバランスが崩れる可能性がある。

3.高収入学生の税負担

  • 勤労学生控除(27万円)を超えた場合、学生自身に所得税が課されるため、税制の恩恵を受けられない層が生まれる可能性がある。

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監修者

監修者からのワンポイントアドバイス

178万円への引き上げは手取り増に直結しますが、注意すべきは106万・130万円の「社会保険の壁」です。 所得税負担が消えても、社保加入により手取りが急減するリスクは依然として残ります。 新制度下では、税と社保の両面から最適な就労時間をシミュレーションすることが重要です。